ストレス
いきなりですが、「ストレス」って何なんでしょうか?よく使われる言葉ですが、あまりはっきりと理解できずにおりました。少し時間をかけてゆっくり考えてみたところ「自己不全感」という意味合いで使われていることが多いのではないかと思えてきました(違う意味を含んでいる場合も多いですが)。
ストレスがかかった状態が続くと、体調を崩したり、精神を病んでしまうことがあります。「自己不全感を感じ続けると、体や精神を病んでしまう。」ということです。人間にとって、自分を無能である、自分はダメだと思うことは、体にも心にも悪影響があるということですね。
そして、ストレスが高じると、脳の働きが生命維持活動に集中していくと言われています。それは、言い換えると「(人間らしさに関係する部位である)大脳新皮質の活動が低下する」ということです。そうなると、他人を思いやるとか将来のことを考えるといった、理性的な発想は抑制され、今の自分の安全をどのように確保するのか、という発想にとらわれてしまいます。
これは、年齢にあまり関係はないように思います。皆様には思い当たる節はありませんか?自分に余裕がないときって、他人を思いやるという発想になりにくいですよね。
アドレナリンとアセチルコリン
皆様は、「脳内物質」のことをご存じでしょうか。いくつかの脳内物質がありますが、その中で今回は「アドレナリン」と「アセチルコリン」について、少しお話をしようと思います。
「アドレナリン」という言葉は耳にしたことがある方は多いと思います。正しくは「エピネフリン」。これは、戦闘モードのときに分泌される、心身に負担を掛けながらエネルギーを盛んに使い、集中力や身体機能を向上させる脳内物質です。
一方「アセチルコリン」はアドレナリンとよく比較されるのですが、アドレナリンとは逆のタイプの脳内物質で、休息モードのときに分泌され、体内に栄養を吸収して蓄えたり、体力を回復させる物質です。
「アセチルコリン」は休息モードのときに分泌されるものですので、ゆったりとリラックスしているときに分泌量が増えます。心身をリラックスさせてぼーっとしたりゆったりとした気分で過ごすと、ストレスは軽減し、新しいことにチャレンジしたり、記憶が統合されて新しい発想が生まれたりしやすくなるようです。
「しつけ」という言葉があります。漢字では「躾」と書きますが、これは教えて身につけさせるものではなく、自らが手本となって見せて身につけさせるものであると思います。
プレッシャーをかけてやらせる。そのときはそれでうまくいくかもしれませんが、本当の意味での学びにはなりにくいのではないかと。そうではなく、ゆったりとした雰囲気を作ることが、本当の意味での学びの良い土壌になるのではないかと考えています。